『焚書坑』


焚書坑

[唐] 章碣


竹帛の煙が消え、帝業は虚しくなりました。始皇帝の事業は衰退しました。

関河は空しく祖龍の居城を鎖しました。地理的な優位性があっても、国家の背景はもはや以前のものではありません。

坑灰がまだ冷めやらぬうちに、山東では乱が起こりました。文化的な多様性を防ぐための焼書政策にもかかわらず、項羽が立ち上がりました。

劉項は元々書を読まなかった。-防ごうとしたのは文人であったが、最後にはこの読み書きのできない連中が国家を崩壊させた。


丞相の李斯は言った。「五帝は互いに同じ方法を用いず、三代も互いにその治世を継承しなかった。それぞれが異なる方法で治めたのであり、それは時代の変化によるものであって、必ずしも反対するためではない。……今の学者たちは現代の教えに従わず、古代を学び、それをもって現代を非難し、民を混乱させている。丞相である私は死罪を冒して申し上げるが、古来、天下は散乱しており、誰も統一できなかったため、諸侯が競い立ち、皆が古代の話をもって現代を害し、虚言を飾り立てて実態を乱し、各自が自分の学問を好み、上位者が設立したものを非難している。今や皇帝が天下を統一し、善悪を分け、唯一の権威を定めた。しかし私学を学ぶ者たちが法と教を違法なものとして議論し、命令が出ると、それぞれが自分の学んだことをもとにそれについて議論する。内では心の中で非難し、外では路上で議論し、主君を誇って名声を得ようとし、異なった意見を取り入れて高みを目指し、下級の人々を率いて中傷を行う。このような状況を禁じなければ、主君の権威が低下し、下層に党派ができてしまうだろう。これを禁じることが有益である。私は史官に対し、秦に関する記録以外はすべて焼却することを請う。博士官の職務に関係ないものは、天下で『詩』や『書』、百家の言葉を隠匿している者は、すべて郡守や尉に提出し、共に焼却すべきである。『詩』や『書』について口頭で語る者は市場で処刑され、古代をもって現代を非難する者は一族全員が処罰される。役人が知りながら告発しない場合は同罪となる。命令から30日以内に焼却せず、黥刑を受け城旦となる。残すべきものは薬学、占い、農業に関する書物のみである。法律を学びたい者は役人を師とせよ。」


制命曰:「可し。」


――『史記・秦始皇本紀』より